Yoga and Sustainability

ヨーガのライフスタイルの中では菜食主義が推奨されています。これは健康面だけでなく、現在私たちが抱える様々な社会問題 (環境問題、食料・エネルギー問題等) の解決策ともなることが近年の様々な研究や統計からも明らかとなっています。

出典:Farm Sanctuary
出典:eco.japan
出典:http://www.kalaharilionresearch.org/

上の様々な資料からもいかに工業的畜産・集約畜産が環境にかける負荷が大きいかをみてとることができます。
2020年9月1日には国連環境計画(UNEP)・WWF・EAT・Climate Focusによって、「食料システムに対する気候変動対策の改善」に関するレポートが政策立案者にガイダンスを提供することを目的に提出されました。持続可能な食料システムへ移行することで、2015年のパリ協定に基づく国別対策貢献(NDC:Nationally Determined Contribution)を高めるようとする意図です。

レポートは「食糧生産レベルの対策により、全体の排出量を年間7.2Gt (Gt=10億トン) CO2e(e=二酸化炭素換算)削減できます。また、食物の損失と廃棄物の削減(フードロスやゼロウェイストへの取り組み)、持続可能で健康的な食事への移行などの措置により、排出量を年間1.8Gt CO2e削減でき、それは2050年に1.5°Cの目標を達成するために必要な地球規模の緩和の約20%に貢献する」としています。

この持続可能で健康的な食事こそ、まさに「植物に富んだ食事」を意味しています。
レポートには、「健康的で持続可能な食品(粗粒、豆類、果物、野菜、ナッツ類、種子を多く含む食事)の消費を増やし、エネルギー消費型の動物由来食品を少なくする必要があります。」と記載されています。
全世界の人口の半分が、1日あたりの肉たんぱく質を60gに制限されれば、GHG(温室効果ガス)排出量を毎年2.2 Gt CO2e削減することができます。


毎日食事に肉を取り入れている方は、一週間に一度ミートレスデイ(お肉を食べない日)を設けることからスタートすることで温暖化防止のための貢献をはじめることができます。
ミュージシャンのポール・マッカートニー氏は「健康と環境のために週に一度はベジタリアンになろう」と提唱されています。


以下には環境問題や食料問題、医療問題等の現代社会が抱える課題について知ることのできる情報や人物、資料などをシェアさせて頂きたいと思います。「知ることこそが行動変容のカギ、そしてエネルギーになる」と私は信じています。それはまさに私自身これまでに様々な国や地域の現状を実際に目にしたことでその度に自分の行動を振り返る機会を得られたからです。多角的に情報を得て、自分で選んで行動することの大切さを最近はより一層実感しています。

栄養学者コリン・キャンベル教授や外科医コールドウェル・B・エセルスティン博士の著書や講演内容から菜食を勧める理由や現代病との関連性、また社会問題との関りについて学ぶことができます。環境問題について学べる映画について「SDGsについて学べる映画」に記載しました。以下には現代社会の大きな課題となる温暖化について、どのような温暖化物質が人間のどのような活動から排出され、それらが現在どれ程の割合で存在しているかといった現状を知ることのできる統計を添付します。

出所) IPCC第5次評価報告書より作成
出典)全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より
出典)全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

SDGsで述べられているサステナブルな生き方を考えた際に、社会構造上の問題は山積みではあると思いますが、それでも私たち人間をはじめとする生きとし生けるもの、そして地球自体が健康にそれぞれ持続可能であるためには、「消費する社会」から「環境に配慮した持続可能な社会」へと人々がシフトすることこそ、一刻の猶予もなく始めるべき行動であると思います。自然環境の研究者は2030年までの10年がその先の地球の状態を左右する重要な期間であると述べています。
そうした地球規模の問題に立ち向かうためには、私たちひとりひとりが「insight (物事の真相を見抜く力、洞察力)」を養い、コマーシャリズムやメディア等の印象だけで物事を判断するのではなく、「本当に今自分にとって、社会にとって、地球にとって必要なことは何か」を常に自分自身に問うて生きていくこと。つまりひとりひとりの意識改革が大切だと思います。

その際にひとつの指針を与えてくれるものがヨーガであると私は感じています。ヨーガを行うことで、「自分にとって大切なものは何か」がゆっくりと、しかし確実に分かるようになります。それは時に運動的側面、時に食事的側面、そして時に精神的な側面であったりします。今あるものに感謝して生きることの大切さを教えてくれるヨーガ。様々な種類のinsightを与えてくれるヨーガが、今後より一層多くの方々の”幸せに生きる糧”となることを心より願っています。


汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ

ヒポクラテス

生きるために食べよ
食べるために生きるな

ソクラテス

未来の医者は薬を使わず食事を重視し、病気の本来の原因を探し予防するという、人間の基本を大切にして治療をするであろう

トーマス・エジソン