ヨーガのお祈り

ヨーガのお祈りのことをインドのサンスクリット語で「マントラ」と呼びます。インドの伝統的な学びの場では、始まりと終わりにマントラをみんなで詠唱します。

私が学んだアシュラム(ヨーガの道場)ではいつも、レッスンの前に「シャンティ・マントラ」を、レッスンの終わりには様々な種類のマントラをみんなで唱えました。
以下に「シャンティ・マントラ」と「ガヤトリー・マントラ」のサンスクリット語の音(カタカナ&アルファベット表記)とその訳をご紹介したいと思います。

シャンティ・マントラ(平和の祈り)

オーム サハ ナーヴァヴァトゥ

サハ ナウ ブナクトゥ

サハ ヴィーリャム カラヴァーヴァハイ

テージャスヴィナーヴァディタマストゥ

マー ヴィッドゥヴィ シャーヴァハイ

オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ

Aum Saha Naavavatu

Saha Nau Bhunaktu

Saha Viryam Karavaavahai

Tejas vinaa vadhi tamastu

Maa Vidvishaavahai

Aum Shantih Shantih Shantih

神よ どうか私たちをお守り下さい

私たちを養って下さい

私たちが共に真実を理解する力を得られますように

私たちの学びが輝きに満ちたものとなりますように

私たちの間に争いが起こりませんように

私自身が平和でありますように 
周囲が平和でありますように 
世界が平和でありますように

解説:『ヨーガ・スートラ』をはじめとする様々な学習やヨーガ・アーサナを始める前に唱えられるお祈りのひとつ。これから始まる学習が滞りなく、スムーズに発展するよう祈願する内容。
仏教の「回向文/廻向文」に似た内容と言われています。

ガヤトリー・マントラ

オーム

ブール ブワッ スヴァハ

タット サヴィトゥール ヴァレーンニャム

バルゴー デーヴァッスヤ ディーマヒ

ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤート

オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ

Aum

BHUR BHUVAH SVAH

TAT SAVITUR VARENYAM

BHARGO DEVASYA DHEEMAHI

DHIYO YO NAH PRACHODAYAT

AUM SHANTIH SHANTIH SHANTIH

宇宙の始まりの音を表す。仏教の「南無」、キリスト教の「アーメン」のような神聖な言葉

物質的な世界 心の世界 因果の世界に満ちている

あの 宇宙の究極の存在(太陽神サヴィトリ)の 実在を讃えます

究極の精神の輝き 聖なる真理を 深く瞑想いたします

かの叡智により 我らに光が与えられ 絶対の真理を悟ることができますように

自分の心と体の平和と 
友達や家族、周りの人の平和と 
世界全体の平和を祈って

解説:ガヤトリーの概念が難しいのですが、これは絶対的な存在のエネルギーを讃え、その真理を悟ることができるよう願う聖句の『リグ・ヴェーダ』(3.62.10)に現れる太陽神サヴィトリへの賛歌であると言われます。また、『バガヴァッド・ギーター』(10.35)では、クリシュナが「聖句のうちで私はガヤトリーである」と言っています。
仏典『スッタ・ニパータ』(3章)にもサヴィトリ詩節について述べられている箇所があり、同じ音節数(8音節3句)をもつ「三帰依文」を指すといわれています。

参考文献:
Dr. Ramesh Bijlani配布資料、『ヨーガとからだの科学』、『Prayers&Mantras』(Parmarth Yoga & Meditation Centre)、Sita Rama Blog、「Chants of India(CD)」(Ravi Shankar)