5月12日、POPが主催する「気候リーダーシップの対話」にリスナーとして参加させていただきました。お話してくださったのは、ノーベル平和受賞者の世界サミット常設事務局の代表エカテリーナ・ザグラディナ氏です。対話のテーマは「平和とリーダーシップ」。
ザグラディナ氏のお話はいつも本当に深い気づきと学びに溢れています。是非多くの方とその教えを共有したく、2回に分けて対話の概要をお届けします。
The POP (Protect Our Planet) Movement Climate Leadership Conversation
ゲストスピーカー: Ms. Ekaterina Zagladina
テーマ:平和とリーダーシップ
進行役:Dr. Ash Pachauri
ゲスト紹介: Ms. Ana Hanhausen
<質問1>
あなたにとってリーダーシップとは何を意味するのでしょうか?
<回答>
まずはじめに私たちが定義するリーダーシップについてお話します。
私たちは権力のためのリーダーシップについて話しているのではなく、問題解決のためのリーダーシップについて話しています。エゴや自分を宣伝するためのリーダーではなく、解決する必要のあるトピックに関して解決に向けて導くことができると感じている人々のことです。そうしたリーダーシップは心の底から湧いてくるものです。
自分の心と内なる信念に従うことが重要です。 パーソナリティ(個性)をどのように発達させ、新しい知識、経験、才能を獲得して、一方向のみでなく他の方向にも導くことができるか確認することも重要です。いかなる時も、”問題を解決するために”リードするのです。 エゴによってリードする人と問題の解決を促す人には違いがあります。また、リーダーシップの種類ごとに異なる才能が必要です。私たちは皆、自分にはどのような才能があるのかを知っておく必要があります。そして、その才能を発揮する時、ひとりひとりが皆固有のリーダーシップを発揮することになるのだと思います。
自分の才能がまだ分からなかったら、見つけるために出来る具体的な策としては、「趣味」を見つけることです。そこから自分の道を見つけられることもあります。私たちひとりひとりが皆自分の道を歩めば、あとは自然と宇宙が面倒みてくれます。
<質問2>
どうすれば私たち全員が個人の平和に取り組み、それを私たちのライフスタイルの一部にすることができるでしょうか?また、私たちが直面している地球規模の課題の解決策を模索する中で、平和はどのような役割を果たしますか?
<回答>
私たちの魂・心・精神が汚れるほどに、その周りの世界には影が差します。それはひとつに、私たちの心にある多くの障壁から、独自の外界を構築するからです。言い換えると、自分に起こる出来事はすべて自身の心の状態が映し出したものなのです。それは宿命論ではなく、私たちひとりひとりが積極的に未来を構築することこそが大切だということです。
私たちは皆異なっており、それこそがこの世界の美しさです。 問題を建設的に解決する方法を見つける必要があります。 自ら世界に心を開けば、自身の内なる世界と外界との間に調和がもたらされます。これが、対話を通じて平和が築かれる内外のつながりです。
状況や対話に対して中立になることができるように、一歩下がって外の視点から見ることが重要です。私たちはいつだって中道を見出すことができるのです。
(私見:この外の視点から見ることが重要というのは、「俯瞰力・メタ認知」を養うことの重要性を説いていると思います。そうした俯瞰力を養うための練習法の一つが、ヨーガやマインドフルネス瞑想です。)
ここまでが前半の内容です。
この対話は以下のYoutubeチャンネルにてどなたでもご覧いただけます。洞察に満ちたMs. Zagladinaのお話に是非一度耳を傾けてみていただければ幸いです。