生活の中に活かすアヒンサー(非暴力)

アシュタンガヨーガの8つの柱の一つである「ヤマ」の教えの初めに登場する「アヒンサー(非暴力)」。

先日のヨーガのレッスンにて、「この教えを実生活に活かすには?」「日頃ご自身が行っているアヒンサーはありますか?」という質問に対する皆さんのお答えがとても素敵でしたので、私自身が忘れないためにも、そして素敵なお話を皆さんとシェアするためにも以下にまとめさせていただきたいと思います。

ストーリー共有の前に、まずはアヒンサーの教えが何かについて少し触れさせてください。

アヒンサーの「ア」は否定語。「ヒンサー」は「痛みを引き起こす」を意味します。その定義は、「身体的、精神的、感情的な暴力がないこと」とされ、広い意味では、アヒンサーは「人類愛やコンパッション」と同義と言えるかもしれません。
そのため、アヒンサーを練習するということは、生き物全てに身体的・心理的痛みを生じさせない生き方を模索することとなります。その対象はもちろん周囲の人や動植物だけでなく、「自分自身」も含まれます。この点はとても大切な点です。

私自身、初めて「アヒンサー」を学んで以来、「周囲に対してのアヒンサー」ということばかり考えてしまい、自分自身に対してのアヒンサーをおろそかにしている部分がありました。自分を大切にできて初めて人は周りを幸せにすることができると思います。まずは自分自身へのアヒンサーの実践に繋がることを願って以下に先日の皆さんのお話をシェアさせてください。

Q. 実生活の中での非暴力とは?

A. 笑顔でいること
A. 友人の話に一心に耳を傾けること
A. 今こうしてここでヨーガをしているように自分自身を労わること
A. 自分のための時間をもつこと
A. 笑うこと。人と一緒に笑い合うこと。
A. 今やっていることに一心になること

最後の答えはみんなで一緒に掘り下げてさらに話し合いました。
お話をしてくださった皆様そろってお持ちであった日常におけるキーワードが「介護」でした。

人をケアする際に、自分自身がいっぱいいっぱいになってしまうとき、苛立ちを隠せない時、そんな時にどのように過ごされているかに関する皆さんの日々の姿勢が本当に素晴らしかったのです。

「やることがいっぱいありすぎて、家事・仕事・介護、、、、と日常に追われる中で、先のことを考えると途方に暮れてしまいそうになったときに、ふと、『そうだ!今は洗濯中。洗濯のことだけを考えよう。綺麗に干そう。パンパン!と叩いて、、、』と『今目の前のその瞬間に行っていることだけに集中』しはじめたら自然と視界が開けて、不安やストレスから解放されました。」というお話でした。
これこそまさにマインドフルの実生活での実践です!!

人は平均して一日のうちにほぼ半分はその瞬間に行っていることと考えている内容が違うそうです。言わば一日の半分を「心ここにあらず」の状態で過ごしているのです。そして、それこそが「幸福度」を下げる要因なのだということが近年の調査で分かっているのです。

「『今・この瞬間』に集中して生活できている」
という状態こそ、自分自身を幸せにする生き方であり、アヒンサー(非暴力)に繋がる生活態度だという皆様のお話はこの日の大切な「ギフト」となりました。

Kさん、Kさん、Hさん、とっても貴重なお話をありがとうございました!!

投稿者: Midori

ヨガインストラクター・英語学習サポーター